会社の寿命

1992年4月創業、28年を経過した。会社の寿命30年説がある。国税庁の調査によると会社の生存率は5年で14.8%、10年で6.3%、20年で0.4%そして30年で0.021%とある。これが30年説の裏付けだ。10年、20年と何とか生き延びてきたが、ここへきて経営者としてのモチベーションが揺らいでいる。創業時から10年間程度は電力事業の保守を主体として行ってきた。単独事業であれば数名の社員で賄えるが震災事故の影響もあり、みるみる同業者は弱体化し廃業に追い込まれた。当時はお得意様の助言もあり今後は電力関連だけで維持することは困難との見通しだといわれた。そこで官公庁物件の電気空調工事の入札に参加し現在に至っている。これら入札案件も人の資質に左右され「仕事が属人化」してしまうという大きな問題がある。これらの二つの施工はそれぞれ波があり年間を通して安定した事業とは言いにくい。また、社員も現在の半分位で可能だ。ただ、給料や昇給など相手に委ねることになる。創業から今に至るまで問題があった社員は除くが誰もが給与所得は増加している。この給与の根源は売り上げだ。売り上げがなければ給料も上がらない。そこで売り上げ増加を目指し、多角化の安定化の一環として環境測定事業、ネットミル事業、ホームドア工事など行ってきた。会社は一つの事業だけで成長することは出来ないし全社員の給与も出ない。このことは当社だけでなく世間の会社はすべてそうだ。成長できなければ所得も上がらない。京セラ創業者である稲森和夫氏の言葉で管理者は「自分が担当する職務全体を達成することは自分ひとりではできない。自分の代わりになって職務を遂行できる人、つまり自分の分身を選んで、その人を職務別に配置できる人でなければならない」また、「長になる人は、部下から信頼される人でなければならない。部下を信頼に値するかどうかを確認する以前に、長である自分自身が部下の信頼に値するような人物かが問われる」という。自分への信頼があると自負してきたが間違っていたかも知れない。自分の実力以上に拡大してきたのか分からないが会社の寿命や生存率に歯向かい乗り越えるパワーがどこへ行ってしまったのか。

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