事業再構築

年間を通して売り上げや稼働率の平準化は創業以来の課題である。これは当社だけではなくどの業界も共通だ。解決方法にひとつは多角化、例えば飲食であればおでん屋さんは夏になるとかき氷屋になったり飲食という枠の中で商品を変化させて年中商いをする。建設業はこのような取り扱いは難しい。ではどのように平準化していくかは事業の水平展開がある。これには社員の多能工化があるが会社の教育と本人のやる気が必要。創業時は電力関連の保守工事に始まり地域も千葉、東京、神奈川、埼玉、静岡と関東圏に範囲を広げてきた。そして職種も地中送電設備保守から装置の取り付け工事へと施工体制を変化させてきた。ターニングポイントは13年前の東日本大震災による原発事故。この時までは6万ボルト送電ケーブルの布設経験はまったく無く、いつかはケーブル工事に参入したいと夢に持っていた時期。それが緊急対応でそのような環境に飛び込んでいく協力業者は居ないに等しい。逆に頼まれれば何でもやるというスタンスをアピールしていた当社に指名が入る。当時はこの世の終わりに行く覚悟も必要と言われていた。社員の家族にも確認を取り、有志でチームを作り現場に乗り込み復旧工事の期待に応えた。この時に断った歴史ある協力業者は事後の仕事がなくなり数社が廃業した。やはり困ったときはお互い様だ。義理人情はどの時代も欠かすことは出来ない。以前にも書いたが、創業時に助けていただいたサラリーマン時代の仲間や取引先の恩は忘れない。自分が逆の立場になった時には可能な限り働く覚悟はある。昨年、送電ケーブル工事にはなくてはならないウインチ車を導入した。結果はすぐにも現れた。数年先の受注量も確保している。しかし、社員不足の関係で断らず得ない現場が発生しつつある。2024年問題より深刻だ。募集は通年で行っているが反応は無い。人材募集については永遠の課題となっている。

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